ハーレーの神髄

ハーレーのレギュレーターの仕組みと役割とは

オールドハーレー

ハーレーのレギュレーター仕様は、散熱対策が施されているアルミ製金属の塊でその中に整流器と言われる装置が組み込まれています。レギュレーターの主な寸法は17x14x6cm位で、重いヒートシンクが本体を覆っており、かなり無骨な形状をしています。空冷式のバイクの敵である熱に対しての放出と防御のため、このような形状になっています。

バイクの電気は付随するバッテリーから供給されますが、走行している最中には発電機(ジェネレータ)から発生した電気をバッテリーへチャージしています。この時、発電機から流れる電力は交流電流(AC)となっているので直接バッテリーに蓄電できません。そこで発電機からの電流をバッテリーの仕様である直流電流に変換してくれるのがレギュレーターです。つまり家庭でよく使われるACアダプタと同じ役割をしているのがハーレーのレギュレーターです。内部的にはレギュレーターのレクチファイアという所が直流電流(DC)に変換してくれています。走行中はバッテリーからではなく、発電機からレギュレーターを通して電力の出力調整も同時に行い、ライト等の電気制御機器へ適量の電力を供給しています。レギュレーターの出力はDC12Vが仕様となっていますが、発電機からの入力電圧が一定でないため(バイクが常に同じ速度で走れないため)走行中は常にボルテージの高い電気的な負荷が掛かっています。

レギュレーターは整流器としてバイクの電気系統に電力を送り込む役割を果たしているので、レギュレーターが故障するとバッテリーが切れた場合はバイクはセルもかからず、ライトの点灯も出来なくなり、走れなくなってしまいます。バッテリーが弱まってチャージ出来なくなる事が経年劣化の故障の原因ですが、レギュレーターの不調でも同じ現象が起こってしまいます。同じように電気系に電力供給できなくなり、バイクのエンジンが掛からなくなります。ハーレーではこの辺りの故障の原因が多い様です。レギュレーターは常に電圧と発熱してストレスを受けていますので、電気系統の故障を疑う場合は一番に検査するべき部品と言えます。